親の気持ちを考えてみました

このサイトを立ち上げるきっかけになった本があります。石井政之さんという血管腫(赤あざ)をもった方の書いた「顔面漂流記 アザをもつジャーナリスト」という本です。そこで初めて、あざを持った子を産んだ母親の気持ちを考えました。

よくよく考えると、母は今の私よりずっと若くで私を第一子として産みました。新米ママには、あざといえど障害を持った子を産んだということは期待が大きいだけに重荷であったと思います。私は、いままであざを持って生活してきて不便を感じたり、嫌なこともたくさんありましたが、親を責めようと思ったことは本当に全くありません。あざは遺伝ではないということを知ってたからというだけではなく、本当に母親はよくしてくれたと思います。こっちにいい病院があると聞けば飛んで行き、こっちがいいと聞けば飛んで行き。私がレーザー治療を受けたのは東京の帝京大付属病院です。ちなみに私は当時佐賀県在住でした。九州-東京間をよく飛びました。これまでずっと私よりもずっと自分を責めたり嫌な思いをしてきたのではないかと思います。

今、結婚してみて、今から30年近くも前に、実家から離れたすごい田舎に嫁いで、すごく、すごくたいへんだったと思います。そしてその苦労を私には微塵にも感じさせませんでした。そのうち、私が子供を持つことになったとき、またその偉大さがわかると思います。とてもじゃないけど、あんな完璧な母親になる自信が私にはありません。

このサイトを立ち上げるにあたって、手記を書いてくれと母に頼んだのですが、頼んだ後「やめとけばよかったなー」という思いでいっぱいになりました。私も、このページを書くに当たって、自分を見つめなおすところから入らなければならなく、それがこんなにつらい作業だとは思いませんでした。長年かかって封じ込めてきた嫌なこと、つらかったこと、内向的な性格、すべてをもう一度紐解くのは封じるのと同じくらい精神的ダメージがありました。たぶん同様のダメージが母にもあったはずです。けど、あざもちさんに、その親もそれ以上に心を痛めていることをわかってほしい、そういう気持ちでその手記をここに紹介したいと思います。(再編集してたら、私また泣いちゃいました。)

あざもちのみなさん、自分だけでなく、周りの人もつらい思いをしていませんか?それに気づいてあげられるやさしさが、きっとあざもちさんの中にはあるはず!立ち止まって、少し思いをはせてみませんか?