海綿状血管腫 (cavernous hemangioma)

出生時より皮膚の下に存在する青紫色の血管腫で自然消退は見られません。多くは、皮膚が少し青みがかった色調になっていたり、や数珠状に拡張した静脈が見られます。

しばしば表層にイチゴ状血管腫を合併します。

筋肉内など深部に発生することも多く、小児期より少し大きくなってから痛みなどで気がつく場合も多くなりますが、痛みが全くない場合もあります。深部に発生した場合は、出血などにより急激な痛みを訴える場合がありますが、通常痛みは数日で自然に軽くなります。
小児では脚の長さに差が出る(多くは海綿状血管腫のある脚が長くなる)場合があります。
深部の診断には、MRIが有効です。
深部の海綿状血管腫は、ある程度以上は大きくならないのでそのまま放置するのが基本的方針ですが、痛みがある場合は手術が必要です。

治療としては、

  • プレドニゾンの経口投与(毛細血管腫同様):
    主に子供に適用されます。
  • 外科手術:
    病変が四肢の発育の増大を起こしているときに適用されます。
    小さな表面の結節については、それぞれ切除したりします。