単純性血管腫 (hemangioma simplex)

生まれた時からすぐ見られ、盛り上がりはなく赤色、暗赤色のいろいろな大きさ・形の母斑です。

発症する部位は顔面が多いといわれています。

生まれたときから増えることはありませんが、自然に消えることはありません。

新生児の約1.5%に見られます。

顔面では同側の脳内にも血管腫を伴うことがあるため、中枢神経系や眼科的異常の検査が必要です。

これらの合併症は出生時には見られなくとも、 乳児期以降には頭部レントゲン、CTなどで診断できるので定期的に検査する必要があります。

また、目の周りにできると緑内障を引き起こしたりする場合があります。

レーザー治療も可能です。しかし、皮膚の深いところにある場合には、レーザー光が届きにくいので、効果が小さくなります。顔や首などの皮膚の薄いところは6~7割程度、手足など皮膚が比較的厚いところは5~6割程度の効果があるといわれています。
よって、皮膚が薄い赤ちゃんのうちに治療するほうが効果が高くなります。


21歳女性。ふくらはぎ部は8年ほどのレーザー治療を実施でほぼ消失。 足首部は10年治療するもなかなか消えず。かかと部はここ3年治療中。

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